【初心者向けULハイク完全ガイド】科学者マインドで始める軽量登山の持ち物ガイド

U.L HIKE

1. はじめに

「ULハイキングを始めてみたいけど、何を持てばいいの?」
そんな初心者の疑問に、私自身の体験とちょっとした心理学の視点からお答えしてみようと思います。

荷物を軽くしたい一心でいきなりUL装備に切り替えた結果、不安だらけの登山になったこともありました。でも、試行錯誤を繰り返しながら“必要なものを必要な分だけ持つ”という思考に切り替えてから、登山が格段に快適に、そして楽しくなりました。

これからULハイキングを始める方の参考になれば嬉しいです。


2. ULハイクとは?

UL(ウルトラライト)ハイキングとは、「必要なものを、必要な量だけ、できるだけ軽く、快適かつ安全に持って山に入る」という考え方です。

「UL=危険そう」と思われがちですが、それは誤解。無駄を省き、経験や知識に基づいた選択をすることで、体への負担が減り、より自然を楽しめるようになる“登山スキル”のひとつです。


3. 初心者向けULハイク持ち物リスト

✅ ベースウェイトを抑える基本ギア

  • バックパック:30L前後の軽量モデルが基本。例:山と道MINIやOMM classicなど。
  • シェルター:基本は山小屋泊でもOK。非常用としてツェルトやエマージェンシーシートがあると安心。
  • スリーピングギア:小屋泊が前提なら不要。宿泊しない場合は断熱シートや軽量マットを。

✅ 衣類

  • ベースレイヤー:速乾性のあるTシャツやレギンス。気温に応じた調整を。
  • ウィンドシェル:超軽量なウィンドブレーカーは必須。
  • レインウェア:レインジャケット兼ウィンドシェルとして使えるものも多く、UL的には兼用が◎。

✅ 食料・水・調理器具

  • 食料:山小屋利用や調理不要の軽食(ようかん、エナジーバー)で軽量化。
  • 水分:スポーツドリンク、経口補水パウダー(粉末)を活用。水場の有無は要確認。
  • 調理器具:UL初心者は無理にクッカーを持たず、まずは「持たない」選択をしてみるのも手。

✅ 安全・衛生用品

  • ファーストエイド(必要最低限)
  • サバイバルブランケット
  • トイレットキット(トイレットペーパー、袋など)
  • ヘッドライト(電池確認も忘れずに)

✅ 地図・ナビ・バッテリー類

  • YAMAP、Gaia GPSなどのアプリ
  • モバイルバッテリー(軽量モデル)
  • 紙の地図とコンパス
  • GPSウォッチ(あれば便利)

4. UL初心者にありがちなミスと対処法

  • 軽くしすぎて不安・不快
     → 最初は「安心できる装備」を持ちつつ、少しずつ削る方が◎。
  • 試さずにいきなり本番
     → まずは日帰り登山や一泊二日の山小屋泊で、ギアを試してみよう。

5. まとめ:ULは“実験と検証”の繰り返し

UL登山は、仮説と検証を繰り返す“科学者マインド”が大切です。
まずは自分なりの装備で登ってみて、「使ったもの/使わなかったもの」を分析し、次の登山で再調整。こうしたサイクルを続けることで、少しずつ自分にとって快適なULスタイルが見えてきます。

また、ULギアは高価なものも多いですが、最近はワークマン女子やUNIQLOなどでもコスパの良い軽量ウェアが揃っています。まずは身近なアイテムで試してみるのも、立派なUL入門です。


6。🎒私が屋久島で実際に持って行った装備一覧(実例紹介)

2025年春、屋久島の宮之浦岳登山で実際に使用した装備を紹介します。
UL志向とはいえ、天候や地形が読みにくい屋久島では**「軽さ」と「安全」のバランスが重要**です。

✅ 基本装備(ベースウェイト)

  • バックパック:OMM Classic 25L
  • シェルター類:ツェルト(非常用)、エマージェンシーシート・グッズ一式
  • レインウェア:防水カッパ上下
  • 地図・ナビ系:紙の地図、コンパス、Suunto(登山用ウォッチ)、登山計画書
  • ライト類:ヘッドライト(ジェントス)、モバイルバッテリー、充電ケーブル
  • 安全用品:ココヘリ、熊鈴、芍薬甘草湯(足つり対策)、塩タブレット
  • 防寒・日除け:サングラス、日焼け止め、ウエットティッシュ、ビニール袋(防水・ごみ袋としても)
  • 連絡・記録:携帯電話、三脚、メガネorコンタクト

✅ 食料・水分関連

  • :3リットル(天候・水場の有無によって調整)
  • 昼食・行動食:炎熱サプリ、ようかん・エナジーバー等の非常食(3食分程度)
  • 調理器具はなし:全て「食べるだけ」で完結する軽量化スタイル

🔍ワンポイント解説:この装備のUL的ポイント

  • 「使わなかったけど安心できた装備」も大切
     → ツエルトは実際に使う機会はなかったけれど、心の安心につながり、結果として快適な行動ができた。
  • 食料と水は多めに持って安心感をキープ
     → ULでも「削るべきでない部分」を見極めることが重要。水3L・非常食3食分はその好例。
  • 電子機器はバッテリー管理も含めて計画的に
     → モバイルバッテリーの持参で、長時間の行動にも対応。

このブログが、皆さんの素敵な山旅のヒントになればうれしいです!

アブーより